【図解】 雑損控除 で税金を免除。災害・盗難にあったときに

雑損控除 -アイキャッチ お金

6月下旬に起こった大地震に続き、ここ数日の大雨でまた大きな被害が出ました。

被災された方はただでさえ復興に時間とお金がかかるのですから、それらの負担はできるだけ少なくしたいですよね。

そんなときに絶対に知っておきたいのが「雑損控除」です。雑損控除を利用すると税金の負担を少なくすることができます。

しかし、雑損控除という言葉すら初めて聞いた方も多いと思うので、

  1. 雑損控除はどんな制度?
  2. 気をつけること3点
  3. 【図解】具体例で計算

上の順番で紹介します。

3分くらいで読めますし、知らないと損をする制度なのでぜひ一度読んでください!

雑損控除 とはどんな制度?

雑損控除

雑損控除「地震・台風・火災などの災害や盗難などによる経済的なダメージを考慮し、被害額を差し引く (=控除する) ことで税金の負担を少なくする制度」です。

具体的に対象となる原因は以下の通り。

次のいずれかの場合に限られます。

(1) 震災、風水害、冷害、雪害、落雷など自然現象の異変による災害

(2) 火災、火薬類の爆発など人為による異常な災害

(3) 害虫などの生物による異常な災害

(4) 盗難

(5) 横領

なお、詐欺や恐喝の場合には、雑損控除は受けられません。

出典元:国税庁

対象になる物は、

  • 住宅取り壊し・原状回復費用
  • 家財や衣類の損害費用
  • 災害でやむを得ず支出した費用

など生活に必要な財産です。

雑損控除額の計算は以下の式で計算します。

  1. (損失額) (保険金など) (その年の所得 × 10%)
  2. (災害関連支出) (5 万円)

損失額は (損害額) (災害関連支出) で表されます。

  • 損害額:住宅・家財・衣類など生活に必要な物のうち、災害で損害を受けた物。金額は災害時の時価で計算。
  • 災害関連支出:原状回復や住宅取り壊し・除去費用

また、所得とは年収のことではなく、(年収) - (給与所得控除額) のことを言います。

平成29年分

給与等収入金額

(給与所得源泉徴収票の支払金額)

給与所得控除額
180 万円以下 収入金額 × 40%

650,000円に満たない場合は650,000円

180 万円超 360 万円以下 収入金額 × 30% + 180,000円
360 万円超 660 万円以下 収入金額 × 20% + 540,000円
660 万円超 1000 万円以下 収入金額 × 10% + 1,200,000円
1000 万円超 2,200,000円(上限)

出典元:国税庁

2つの計算式のうち、どちらか多い方を雑損控除額とします。

この金額があまりに多く、その年だけでは控除しきれない場合は、その翌年から最長3年間は控除を受けられます

気をつけること3点

注意
  1. 確定申告と領収書の保管
  2. 対象にならない物
  3. 災害減免法

1.確定申告と領収書の保管

これが一番大切です。

雑損控除は自分で確定申告をしないと利用することができません

また、確定申告するときに証明書類として領収書が必要です。どれが対象になるか微妙な部分もあるので、領収書はとにかく何でも保管しておきましょう。

2.対象にならないもの

災害や被害にあったからといって、何でも雑損控除の対象にはなりません。対象になるのはあくまで家財や現金など、生活に必要な財産に限られます

別荘や30万円を超える貴金属、骨董品などいわゆる「ぜいたく品」や事業用の資産は対象外になります。

また、詐欺や恐喝などによる被害も対象外です。この辺は自己責任が強いのだと思います。

3.災害免除法

所得が1000円万以下の人は災害免除法も利用することができます。

災害で住宅や家財の時価1/2以上の損失があった場合、

  • 500万円以下→全額免除
  • 500万円越750万円以下→1/2免除
  • 750万円越1000万円以下→1/4免除

上の割合で所得税が免除されます。

雑損控除と比べて、免除される金額が大きい方を使えます

被害が大きいときは、3年間くりこしができる雑損控除の方が有利なことが多いです。

【図解】具体例で計算

雑損控除 -計算

具体例を使って計算してみましょう。

例.

  • 所得 200万円 (年収320万円くらい)
  • 損害額 100万円
  • 災害関連支出 30万円
  • 保険金など 50万円
雑損控除 -年収低

2つ計算式がありましたが、この場合は 1 式の控除額が大きいので60万円が雑損控除額となります。

計算式が2つあることには意味があります。次の例も見てみましょう。

例.

  • 所得 700万円 (年収900万円くらい)
  • 損害額 100万円
  • 災害関連支出 30万円
  • 保険金など 50万円
雑損控除 -年収低

この場合は 2 式の控除額が大きいので25万円が雑損控除額となります

そう、つまり年収が高いと雑損控除額は小さくなってしまうので、どんなに少なくても 2 式での金額は控除できるよう、この計算式で求められているのです。

年収が高くても被害を受けていることに変わりないのだから、控除額0円はさすがにかわいそうですもんね。

まとめ

雑損控除は災害・盗難にあったとき、その損害を考慮して税金の負担が小さくなるすばらしい制度です。

しかし、確定申告をして申請をしないと利用できないので、完全に知らないと損をする制度になっています。

私たちが何もしなくても、国は税金をとれるだけとってきます。でも、何もしなければ、たとえとりすぎていても返してくれません。

返してもらう制度自体は用意されてあるので、しっかり知識をつけて税金の負担を軽減しましょう!

最後まで読んでいただいてありがとうございました。

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