薬局で薬をもらうのに時間がかかる理由。薬剤師は何してる?

薬局 -アイキャッチ 健康・くらし

病院で処方せんをもらい、薬をうけとりに 薬局 へ。

しかし、処方せんを渡してもなかなか名前は呼ばれない。

「薬を出すだけなのにどうしてこんなに時間がかかる?」

こう思ったことがある人も多いはず。

確かに、薬局で薬を患者さんに届けるまでの間にしていることは、大きくわけて以下の3つくらいだ。

  • 処方せんのチェック
  • 薬を取りそろえてチェック
  • 患者情報のチェック

しかし、細かく見るとそのチェック項目が多いのである。

この記事では、実際に薬剤師として働いている私が裏ではどんなことしているのか紹介する。

これを見れば、なぜ時間がかかるのか少し納得いただけると思うのでぜひ読んでもらいたい。

 

処方せんのチェック

チェック項目

薬局 -処方せん出典元:あけぼの薬局

患者さんから処方せんを受けとったら以下の項目をチェック。

  1. 保険番号・氏名・生年月日・性別
  2. 医療機関名・連絡先・医師名
  3. 有効期限
  4. 薬の内容
  5. ジェネリック医薬品について

これらはただ見るだけでなく、パソコンに入力しながら確認している。

処方せんを渡したらキーボードをカタカタしていると思うが、あれは処方せんの情報をすべて打ちこんでいるのだ。

もちろん、処方された薬が多いほど時間はかかる。

 

パソコンに入力する理由

  • 患者情報としてすべて記録するため
  • お金を請求するため

以上の理由でパソコンに入力している。

 

患者情報としてすべて記録するため

患者さんの情報は、もらった薬の歴史「薬歴」として記録される。

そこには処方された薬はもちろん、副作用や効果の有無など前回までに聞き取った情報も記録されている。

この薬歴を見て、薬剤師は患者さんに薬を渡しているのだ。

 

お金を請求するため

私たちは基本的には3割負担で医療を受けられる。例えば会計金額が5,000円だったとすると、

5,000 × 0.3 = 1,500円

では、薬局は残り3,500円を誰からもらうのか。保険者からだ。

薬局 -保険の仕組み

残り7割分のお金をもらうためには、厳しい審査をクリアしなければならない。

処方せんの情報をまとめ、レセプト請求するためにパソコンへの入力が必要になる。

 

薬を取りそろえてチェック

薬局は「薬の最終チェックポイント」

使い方をまちがえれば命を落とすこともある。薬はそれくらい危険なものだから見落としは許されない。

私の働く薬局では、薬の確認は3回している。

  1. 棚から取るとき
  2. 集め終わったとき
  3. 薬袋に入れるとき

1,3は自分の目で薬の種類と数を確認する。

2では、「ピッキングシステム」(→参考画像)という機械を使う。これで薬のシートにあるバーコードをスキャンして薬が正しいかチェックするのだ。

【注意】
パソコンに入力した薬の内容が機械と連動するため、パソコン側の情報がまちがっていないかも確認する

患者情報のチェック

薬がそろった!じゃあすぐに患者さんに渡す!

とはならない。もうひとつチェックが必要なのだ。

それは「患者さんの情報」

  • 薬の変更はある?
  • 飲み合わせは悪くない?
  • 気になっていた点は? etc…

このような情報をパソコンの薬歴で確認する。

このとき、怪しい部分があればネットや添付文書を使って調べたり、医師に電話で確認をとったりするため時間がかかることもある。

そして、これらの情報をもとに今回は

  • 何を聞く?
  • どんな説明をする?
  • できるアドバイスは?

などを考えるのだ。この一連の流れが薬剤師として最も大切な部分である。

今後これができなければ「薬剤師は必要ない、機械でいいよね」という流れがより加速してしまうだろう。

 

まとめ

  1. 処方せんのチェック
  2. 薬のチェック
  3. 患者情報のチェック

この3つはもちろん同時並行で行っているが

  • 患者さんが増える
  • まちがい・怪しい所が多い
  • 薬剤師が少ない

などの理由で、どうしても時間がかかることがある。

いつも飲んでいる薬であればなおさらイライラするかもしれないが、薬を安全にわたすために必要な時間だと思っていただけると幸いだ。

 

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