ステロイド 外用剤の誤解を解く正しい知識と使い方

アイキャッチ 健康・くらし

ブユに刺されたり、ダニに噛まれたりして我慢できないかゆみに襲われたことってありますよね。

かきむしりすぎて血がでたり、パンパンに腫れてしまって跡が残ってしまった経験はありませんか?

それ、ステロイド外用剤 (ぬるステロイド) を正しく使えば防ぐことができるんです。

『ステロイド』というと「副作用が怖い」などマイナスイメージがあるかもしれませんが、正しく使えば効果の高い薬です。

それでは正しい知識と使い方を薬剤師のスミノフが紹介します。

ステロイド の正しい知識

赤ちゃん〜大人まで利用

病院などの医療機関では湿疹・皮膚炎に対してステロイド外用剤が 65% 1番おおく使われています。その次にヒルドイドなどの保湿剤が使われています。

処方割合

また、赤ちゃん~大人どの年代でもステロイド外用剤の使用率は約65%と、年代に差は見られらません。

つまり、赤ちゃんや子供、おじいちゃんおばあちゃんだからといってステロイド外用剤は避けられてはいないのです。

皮膚炎やかぶれが悪化するサイクル

では、なぜステロイドがよく使われるのか。それは以下の理由からです。

  • 赤み、腫れ、かゆみを抑える
  • 炎症を抑える
  • 2つの効果が強い 

蚊に刺された程度なら何もしなくても治るのでかゆみ止めで十分です。

しかし、ブユなどに刺されて激しいかゆみと痛みのあるものはかゆみ止めでは効果はなく、なかなか治りません。そのせいでかきすぎて、患部がひどくなったりしてしまいます。

かきむしりすぎて血がでたり、腫れたりして悪化している状態を「かき壊す」と言います。

かくことが刺激になり、図のようなサイクルとなって炎症が広がることで悪化してしまいます。

炎症悪化サイクル

このサイクルが何度も繰りかえされると、治療が長引いたり刺された部分が黒く残ったりしてしまいます。

そうならないためには、悪化のサイクルを早く断ち切ることが必要です。

そんなときに活躍するのが『ステロイド外用剤』なのです。

副作用は怖くない

「ステロイド」というと何となく副作用が怖いイメージがあるかもしれませんが、正しく使えば問題ありません。

さらに、ステロイド外用剤は皮膚にぬった場所にのみ効果がでるよう作られているので、ステロイドの錠剤を飲んだり注射をするよりもはるかに副作用が出にくいです。

ただし皮膚にステロイドを使うときはあとで書く正しい使い方と使用する長さを守らなければ、以下のようなことが起こるかもしれないので注意が必要なことも覚えておいてください。

  • 皮膚が薄くなる
  • 血管が浮きでる
  • ぬった部分にニキビなどができやすくなる

どのステロイド外用剤を買うのか

ステロイド外用剤は以下のように強さがわかれます。ステロイド 強さ効果が強いと怖いと思うかもしれませんが、病院などでも「ステップダウン療法」といって、強いランクのものから使うのがふつうです。

それは皮膚炎やかぶれを悪化させるサイクルにも書いたように、早くこのサイクルを断ち切るためです。

  1. 効果が強いものから使い始める
  2. 短期間で治すことができる
  3. かき傷が広がらない
  4. 傷跡が残りにくい

弱いものから使うステップアップ療法では効果が不十分なために逆に治りが遅くなってしまいます。

そのためストロングのステロイド外用剤を使い、一気に治すことがオススメです。

ストロングまではドラッグストアで買うことができます。市販薬で買えるストロングは以下の2つのみです。

赤ちゃんや子供に使いたいという方には赤ちゃん用のウィーク、子供用のマイルドランクもあります。

赤ちゃんや子供の皮膚はうすくてデリケートなので、それぞれに合ったものを使いましょう。

 

ステロイド の正しい使い方

ぬる回数

症状にあわせて1日1~数回ぬります。

皮膚の炎症やかゆみがとれてきたら少しずつ回数を減らしていきます

ふつう、5~6日くらいで良くなってきます。

つかう量の目安

ステロイド外用剤
写真のような指の第一関節分の量で、手のひら2枚分くらいの広さにぬることができます。写真の量の半分 (1 cm) くらいで手のひら1枚分の広さですね。

ただし、薬がでる部分の大きさ (口径) が 5 mm のときの目安です。製品によって口径はちがうので小さい場合はおおめに出すなど調節してください。

実際にぬるときは、ぬったところにティッシュペーパーをあてて、落ちないくらいの量をぬってください

注意事項

  • 予防的に使わない
  • つかう広さは自分の手のひら2~3枚分まで
  • 1週間以上つづけて使わない
  • ぬるときにすりこまない

予防的に使わない

薬の影響をうけることがあるので、かゆくない部分や炎症がおきてない部分に使わないようにしましょう。

また、健康な皮膚にもつかわないでください。

つかう広さは自分の手のひら2~3枚分まで

手のひら2~3枚分をこえる広さは、セルフメディケーションでは対応できないので医師にみてもらいましょう。

1週間以上つづけて使わない

5~6日つかっても良くならない、または悪化してしまった場合はすぐに使用を中止しましょう。

陰嚢、ほほ・あご、前頭は吸収されやすいのでつかう期間はしっかり守り、特に注意してください。

吸収のしやすさ

ぬるときはすりこまない

強くすりこむと刺激をあたえることになるので、症状を悪化させてしまうことがあります。

さらっとぬるようにしましょう。

まとめ

ステロイド外用剤の正しい知識と使い方でした。

ステロイドはとても頼りになる薬です。

怖がりすぎずに正しく使えば、かき壊すことなくキズを治すことができますよ。

最後まで読んでいただいてありがとうございました。

 

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