牛乳アレルギーは乳糖など「乳」がつくものすべて危険?

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「牛乳アレルギー持ってるんだけど乳糖って入ってて大丈夫なの?」

薬剤師として喘息のある患者さんに吸入薬の使い方を教えているとき、ふとこんな質問をされました。

というのも、しっかり吸えているか確認できるように、吸入薬には乳糖が少し含まれています。しっかり吸えていれば甘味を感じるわけです。

たしかに乳糖には「乳」の文字が入っているので心配になるはずですね。

これをきっかけに牛乳アレルギーと食べ物の関係を調べてみました。

実は「乳化剤・乳酸菌」などは食べても大丈夫だったりします。

この記事を読めば、牛乳アレルギーの人が気をつけるべき食品とそうでない食品について知ることができます。

危険があると誤解される食品もあるので、正しい知識を知るためにもぜひ読んでみてください!

 

牛乳 アレルギーの概要

重症になりやすく注意が必要

牛乳 -重篤アレルギー出典元:厚生労働省

 

上の図は、重症なアレルギー反応を起こした人を原因物質(アレルゲン)でわけて円グラフにしたものです。

卵に続いて圧倒的な割合ですね。

牛乳アレルギーの人はごく少量でも重い症状を起こすことがあるので、十分な注意と知識が必要です。

 

アレルギー反応を起こす原因は?

そもそも牛乳アレルギーが起こる原因はいったい何なのか。

その原因は牛乳に含まれる「カゼイン」と呼ばれるタンパク質です。

タンパク質ですが熱に強く、分解されにくいという特徴があります。

カゼインは、同じく牛乳に含まれるタンパク質のホエイと並んでプロテインとして有名です。

 

牛乳アレルギーが気をつけるべき食品

牛乳アレルギーの人が気をつけるべき食品は

  • グラタン・焼き菓子など加熱食品
  • ヨーグルトなど発酵食品

主にこの2つです。

 

加熱料理

牛乳 -加熱料理

「タンパク質なら生肉と一緒で加熱すれば大丈夫なんじゃ?」

と思うかもしれませんが、ここが注意ポイントです。

やっかいなことにこのタンパク質は熱に強いです。

どれくらい強いのかというと、沸騰した100℃くらいのお湯に入れても構造は変わりません。

構造が変わらないということは、アレルギー反応の起こりやすさが変わらないということです。

焼き菓子にも含まれていることが多いので注意が必要です。

 

発酵食品

牛乳 -発酵食品

「納豆みたいに発酵させればドロドロになって大丈夫なんじゃ?」

これもダメなんです。

カゼインは発酵させてもなかなか分解されません。

そのため、ヨーグルトやチーズなどの加工食品を食べてもアレルギー反応を起こしてしまいます。

 

牛乳アレルギーでも大丈夫な食品

逆に牛乳アレルギーの人でも食べて大丈夫な食品は?

  • 乳糖
  • 乳化剤・乳酸菌

名前から乳製品だと誤解して食べられないと思っている人もいますが、食べても大丈夫です。

 

乳糖

乳糖には、ごく微量(数μg/g)のたんぱく質が含まれる場合があるが、加工食品中の原材料レベルでの除去が必要な場合はまれである。摂取可否については医師に確認する。

出典元:食物アレルギー研究会

乳糖は二糖類でタンパク質を含まない、または含んでいてもごく少量のなのでアレルギー反応を起こすことはほとんどありません。

食品だけではなく、錠剤の薬など内服薬にも使われていますが「食物アレルギー診療ガイドライン」でも制限はされていません。

ただし、喘息を治療する吸入薬では、アレルギー反応が起きたという報告も過去にあったので、心配な人は医師と相談してください。

 

乳化剤・乳酸菌

牛乳 -除去不要出典元:食物アレルギー研究会

上の図にもあるように、乳化剤・乳酸菌は名前で乳製品と誤解されがちですが、牛乳とは関係ありません。

「乳化剤」は卵黄・牛脂などから作られますし、「乳酸菌」はただの菌の名前です。

ただし、粉乳・練乳・乳酸菌飲料などは牛乳が含まれるので気をつけてください。

 

牛乳がダメならカルシウムはこれで補給!

牛乳は手軽にカルシウムが補給できますが、それが飲めないとなると何からカルシウムを補給すれば良いでしょうか。

厚生労働省の定める、成人のカルシウム推奨量は約 600 mg/日 です。

牛乳 -カルシウム量の目安

出典元:食物アレルギー研究会

上の図を参考にすると、600 mg を補給するには単純計算で書いてある量の6倍を食べなければいけません。

これをふまえると豆腐・ひじき・ごまが量的にも食べやすいと思います。

いっきに食べようと思うと大変ですが、3食にわけたり、一緒に食べるなどの工夫をすれば案外達成できる量ですよ。

 

まとめ

牛乳アレルギーの原因であるカゼインの特徴から気をつけるべき食品と心配しなくて良い食品についてまとめました。

特に「乳」がついていると、わかっていても大丈夫なのか迷ったり、不安になったりすることがあったかと思います。

アレルギーは本人だけでなく、周りの人が十分に知識をつけておくことも大切です。

この記事が知識の習得に少しでも役に立てば嬉しいです。

最後まで読んでいただいてありがとうございました。

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